passareは自動詞?他動詞?【過ぎる・過ごす・通過する・寄る】

イタリア語のpassareって色んな意味がありますよね。

そのため、日本人にとってわかりづらい!!

しかも、現在形ならまだしも過去形(近過去)の場合、助動詞はessereなのかavereなのか!?問題があります。

またまた、辞書を見ると色んな意味がありすぎてややこしいため、今回は下記に注目して説明します。

◆歳月・期間を伴う、過ぎる/過ごす
→クリスマスを家で過ごす、5年が過ぎたetc

◆移動を伴う、過ぎる/通過する/寄る
→ローマを通過する、コンビニに寄る

 

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(時間を)過ごす <他動詞> (=trascorrere)

「時間・期間・歳月を過ごす」は他動詞のため、近過去はavereです。

クリスマスを家で過ごす

Passo il Natale a casa di mio ragazzo. 私はクリスマスを彼氏の家で過ごす

Ho passato il Natale a casa di mio ragazzo. 私はクリスマスを彼氏の家で過ごした
→他動詞のためavere

 

夏休みをハワイで過ごす

Passiamo le vacanze estive alle Hawaii. 私たちは夏休みをハワイで過ごす

Abbiamo passato le vacanze estive alle Hawaii. 私たちは夏休みをハワイで過ごした

 

ローマで一年を過ごす

Passi un anno a Roma. 君はローマで一年を過ごす

Hai passato un anno a Roma? 君はローマで一年を過ごしたの

 

(時間が)過ぎる <自動詞> (=trascorrere)

「時間・期間・歳月が過ぎる」は自動詞のため、近過去はessereです。

また、ポイントは2点。

  1. 主語は「時間・期間・歳月」のため、主語が単数ならè、主語が複数ならsonoになる(近過去の場合)
  2. イタリア語あるあるで、主語を動詞の後におくことが多い(動詞の前においてもOKだが、何が自然かは文章による)

5年が過ぎる

Sono passati 5 anni da quando sono arrivato in Italia. 私がイタリアに来てから5年が過ぎた

Sono quasi passati 5 anni da quando sono arrivato in Italia. 私がイタリアに来てからもうすぐ5年が過ぎる
→sono quasi passati 5 anni… = 5年がほとんど過ぎた→もうすぐ5年だ

 

1時間が過ぎる

È passata un’ora. 一時間が過ぎた

※「君を待ってから一時間が過ぎた」などの場合は、言い方が変わります。
・Ti aspetto da un’ora. 一時間、君を待っている。
・È un’ora che ti aspetto. 君を待って一時間だ。

 

バカンスが過ぎる

Sono passate le vacanze estive in fretta. あっという間に夏休みが過ぎた

Passeranno velocemente le vacanze invernali. 冬休みは速攻で過ぎるんだろうなぁ
→passerannoはloroの未来形

※in frettaもvelocementeもほぼ同じ意味

 

どれくらい時間が過ぎた?

Quanto tempo è passato? どのくらいの時間が過ぎた?
→主語はtempo(単数)=è

Quante ore sono passate? 何時間過ぎた?
→主語はore(複数)=sono

Quanti minuti sono passati? 何分過ぎた?
→主語はmiunti(複数)=sono

 

(場所を)過ぎる/通過する/寄る<自動詞>

「場所を過ぎる」は自動詞のため、近過去はessereです。

「過ぎる」といっても、「立ち寄る」のか「通り過ぎる」のかで前置詞が変わるのが肝です。

ボローニャを過ぎる(通り過ぎる)

Passiamo per Bologna. 私たちはボローニャを経由する

Siamo passati per Bologna. 私たちはボローニャを過ぎた

perは「立ち寄る」ではなく、「通り過ぎる」の意味の「通る」

 

ボローニャに寄る(立ち寄る)

Passiamo a Bologna. 私たちはボローニャに寄る

Siamo passati a Bologna. 私たちはボローニャに寄った

aは「立ち寄る」の意味

 

ポイント: andareと同じに考える

passareの前置詞は、andareと似たように考えればOK! (perを除く)

andare a Roma ローマ行く
passare a Roma ローマ寄る

andare dai genitori 両親のところに行く
passare dai genitori 両親のところに寄る (この場合は「立ち寄る」の意味)

※ただし、passare + perは上記のように「通り過ぎる」の意味になるので注意。

 

(車・人・動物が)通る/通過する<自動詞>

これも、上記と同じです。

上記の「私はボローニャを過ぎる」のように、「私」なのか「彼」なのか「動物」なのか、主語が変化しただけなので、自動詞=助動詞はessereです。

車が通過する

La macchina è passata per Bologna. その車はボローニャを通過した。

La macchina è passata davanti a me. その車は私の前を通過した。

Due macchine sono passate davanti a casa mia. 2台の車は私の家の前を通過した。

 

人が通過する

Loro sono passati davanti a me. 彼らは私の前を通過した。

Maria è passata per il viale. マリアは大通りを通過した。

Maria è passata in un bar. マリアはとあるバールに寄った

 

動物が通過する

Un volpe è passato davanti a noi! 狐が私のたち前を通った

Un cane piccolo è passato vicino la stazione. 小型犬が駅の近くを通った

 

まとめ

つまり「過ごす」のみ他動詞(助動詞avere)です。

それ以外の「過ぎる・通る・通過する・寄る」は自動詞(助動詞essere)です。

そして「主語は何か?」「目的語は何か?」「補語は何か?」を整理することがポイントですね。

『私はバカンスを過ごした』=Io ho passato le vacanze.
→主語=io
目的語=le vacanze

『バカンスが過ぎた』=Le vacanze sono passate.
→主語=le vacanze
目的語=ナシ(自動詞は目的語なし)

『一台の車が通った』=Una macchina è passata.
→主語=una macchina
目的語=ナシ(自動詞は目的語なし)

『私はローマを通過した』=Io sono passato/a per Roma.
→主語=io
目的語=ナシ(自動詞は目的語なし)
補語=per Roma

 

ちなみに、時間についての「過ぎる・過ごす」は、passareの代わりにtrascorrereを使えます。(場所については使えません)

Ho trascorso le vacanze alle Hawaii. 私はハワイでバカンスを過ごした。

5 anni sono trascorsi. 5年が過ぎた。

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